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テーマ史

私の愚痴からみる日本史2 クリスマスツリーとイルミネーション

冬の澄んだ夜空。街を包み込むイルミネーション。その下には、毎年のように多くの男女が集います。弾けんばかりの笑顔、笑顔そして笑顔。しかし、光が強ければ強いほど、その陰で佇む根暗な私の存在感は増すばかり。その光は、まるで私の心の闇を照らす踏み絵...
テーマ史

私の愚痴からみる日本史1 クリスマス

もうすぐ12月。「クリスマスなんて大嫌いだ」で始まる歌も「なんちゃって」で終わる今日この頃。老いも若きも、猫も杓子も、これから日本列島全体がクリスマスムードとなる。それでも私、クリスマスなんて大っ嫌い。理由は、青少年時代を通じて異性に全くモ...
東欧史

東欧のこれから:権威なきロシアが揺さぶるユーラシアの未来

ソ連崩壊から30余年。ウクライナ戦争を契機に、私たちが再び「東欧」や「東スラヴ世界」の運命に注目する中で、ロシアという巨大な隣人の不安定さが、地域の未来を大きく左右していることが分かります。今回は、すべての社会を構成する「権威」「権力」「民...
東欧史

東欧の現在:ソ連崩壊後の混乱とロシアの苦闘

前回は、ソビエト連邦がスターリンという絶対的な求心力の喪失と、機能的権威(市場の効率性、情報技術)の遅れによって内側から崩壊に至る過程を追いました。ソ連の瓦解は、マルクス・レーニン主義という国家イデオロギーの失敗を決定づけた出来事でした。今...
東欧史

帝国の再編:スターリンとともに栄え、スターリンとともに衰退したソビエト連邦

前回の記事で、構造的矛盾を抱えたまま近代化に乗り遅れたロシア帝国が、第一次世界大戦の重圧下で自壊する過程を追いました。しかし、専制体制に終止符を打ったかに見えた1917年の革命は、より強大な超中央集権体制「ソビエト連邦」の誕生を招きました。...
東欧史

帝国2:構造上の問題を抱え続けたロシア帝国

前回は、ロシア帝国が専制(ツァーリズム)を絶対とする巨大な「コントロールシステム」を完成させた過程を見てきました。このシステムの基盤は農奴制という旧弊な社会構造であり、帝国の財政と軍事を支える根幹でした。しかし、時代が産業革命と国民国家の世...
東欧史

帝国1:ユーラシアを制したロシア帝国の誕生

人類史は、常に「不安」と、それを「コントロール」しようとする飽くなき欲望の物語です。今回焦点を当てるロシア帝国の誕生も例外ではありません。東スラヴ人の国家は、13世紀のモンゴル侵攻という未曽有の危機に直面し、その発展は一度中断されたかに見え...
東欧史

国家2:タタールのくびきがスラヴ人に与えた影響

前回は、キエフ公国(キエフ・ルーシともいう。ルーシとは現在のロシア、ウクライナ、ベラルーシの共通の歴史的なルーツとなる地域・国家・民族を指す言葉)が、ノルマン人の武力と、ビザンツ帝国(ギリシャ)からもたらされたキリスト教・文字・貨幣という抽...
東欧史

国家1 ノルマン人が建てた東スラヴ初の国家キエフ公国

人類の歴史は、私たちを駆り立てる根源的な「不安」と、それを何とか「コントロール」したいという飽くなき欲求の物語です。これまでの連載では、部族社会が豊穣神や祖先崇拝といった「権威」を生み出し、初期国家が王や聖職者という「権力」を創出することで...
東欧史

初期国家:馬と車輪そして言語の拡散

部族社会の時代、東ヨーロッパの広大な大地には、定住農耕に長けたククテニ・トリポリエ文化と、馬の家畜化という革新を成し遂げたスレドニー・ストグ文化などのステップ文化が並存していました。この対照的な二つの世界は、紀元前4千年紀末から紀元前3千年...