東欧史

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東欧のこれから:権威なきロシアが揺さぶるユーラシアの未来

ソ連崩壊から30余年。ウクライナ戦争を契機に、私たちが再び「東欧」や「東スラヴ世界」の運命に注目する中で、ロシアという巨大な隣人の不安定さが、地域の未来を大きく左右していることが分かります。今回は、すべての社会を構成する「権威」「権力」「民...
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東欧の現在:ソ連崩壊後の混乱とロシアの苦闘

前回は、ソビエト連邦がスターリンという絶対的な求心力の喪失と、機能的権威(市場の効率性、情報技術)の遅れによって内側から崩壊に至る過程を追いました。ソ連の瓦解は、マルクス・レーニン主義という国家イデオロギーの失敗を決定づけた出来事でした。今...
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帝国の再編:なぜソ連は崩壊したのか?スターリンという“市場”の消滅

なぜ、最も遅れた国ロシアで、最も急進的な思想である共産主義が成功したのか。そして、なぜその国家は、世界第二位の超大国にまで成長しながら、わずか数十年で崩壊したのか。その答えは、一人の男——ヨシフ・スターリンの存在にあります。今回は、なぜロシ...
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帝国2:構造上の問題を抱え続けたロシア帝国

前回は、ロシア帝国が専制(ツァーリズム)を絶対とする巨大な「コントロールシステム」を完成させた過程を見てきました。このシステムの基盤は農奴制という旧弊な社会構造であり、帝国の財政と軍事を支える根幹でした。しかし、時代が産業革命と国民国家の世...
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帝国1:なぜロシアは“モンゴル支配”から帝国になれたのか?

人類史は、常に「不安」と、それを「コントロール」しようとする飽くなき欲望の物語です。今回焦点を当てるロシア帝国の誕生も例外ではありません。東スラヴ人の国家は、13世紀のモンゴル侵攻という未曽有の危機に直面し、その発展は一度中断されたかに見え...
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国家2:タタールのくびき──モンゴル支配がロシア帝国を生んだ理由

前回は、キエフ公国(キエフ・ルーシともいう。ルーシとは現在のロシア、ウクライナ、ベラルーシの共通の歴史的なルーツとなる地域・国家・民族を指す言葉)が、ノルマン人の武力と、ビザンツ帝国(ギリシャ)からもたらされたキリスト教・文字・貨幣という抽...
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国家1:ノルマン人が建てた東スラヴ初の国家キエフ公国

人類の歴史は、私たちを駆り立てる根源的な「不安」と、それを何とか「コントロール」したいという飽くなき欲求の物語です。これまでの連載では、部族社会が豊穣神や祖先崇拝といった「権威」を生み出し、初期国家が王や聖職者という「権力」を創出することで...
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初期国家:馬と車輪そして言語の拡散

部族社会の時代、東ヨーロッパの広大な大地には、定住農耕に長けたククテニ・トリポリエ文化と、馬の家畜化という革新を成し遂げたスレドニー・ストグ文化などのステップ文化が並存していました。この対照的な二つの世界は、紀元前4千年紀末から紀元前3千年...
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部族社会:東欧における2つの部族社会

人類の歴史は、私たちを駆り立てる根源的な不安と、それを何とかコントロールしたいという飽くなき欲求の物語です。西アジアの「肥沃な三日月地帯」で始まった農業革命という変革の波は、紀元前7千年紀頃から徐々にヨーロッパへと伝播し、広大な東ヨーロッパ...
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バンド社会:東欧に到達した人類の物語

人類史を、根源的な「不安」とそれを「コントロール」しようとする飽くなき欲求の物語として読み解く本ブログ。今回は、人類が地球上に登場して間もない頃、血縁を中心とした小さな集団で暮らしていたバンド社会(旧石器時代)に焦点を当てます。この時代は、...